<英文法解説>不定詞

文法

光村図書 中学2年生 Here We Go! Unit2-2,4-3,6-1,6-3で習う 不定詞の解説をしていきます!

不定詞とは

まず不定詞とは何ぞや?というところからですが,“to 動詞の原形の形のものを不定詞と呼びます。
そして”to + 動詞の原形”という形にすると,動詞を色々な意味に変化させることができるので,表現の幅が広がって便利になります。
具体的には以下のような意味に変化します。
①「~すること」という名詞的な意味になる「名詞的用法」
「~するために」という理由を表す副詞的な意味になる「副詞的用法」
③「~するための,~すべき」という形容詞的な意味になる「形容詞的用法」
本当はこれ以外にもあるのですが,とりあえず最初はこの3つを覚えておきましょう。
では1つずつ順に説明していきます。

1.名詞的用法

まず「名詞的用法」ですが,”to + 動詞の原形”の形で「~すること」という名詞的な意味に変化させることができます。

例えば,I like soccer. で「私はサッカーが好きです」となりますが,サッカーを見るのは好きだけどやるのは好きではないということもありますよね。

その場合は「私はサッカーを見ることが好きです」と表現する必要があります。このときに不定詞の名詞的用法が役に立ちます。

“to watch soccer”とすることで「サッカーを見ること」という意味に変えられるので,あとはこれをくっつけてあげます。“I like to watch soccer.”としてあげれば完成です。

また,名詞的用法が使われる代表的な動詞があります。それは「~が欲しい,~を欲する」という意味の“want”です。

“want to 動詞の原形「~したい」という形は色々な場面で目にしたことがあるかと思います。小学校でも,この表現を使った文をたくさん習うはずです。

“want to 動詞の原形”の“to 動詞の原形”はもちろん不定詞で,これも名詞的用法になります。『え?名詞的用法なら,~することっていう意味になるんじゃないの?』と疑問に思った方,鋭いですね!

確かに「~したい」の中に「~すること」という言葉は入っていません。でも,”want to 動詞の原形”を直訳してみると分かるはずです。

“want to 動詞の原形”を直訳すると「~することを欲する」となりますよね?ただ,これだと日常的に使う表現ではなくて伝わりづらいので,「~したい」と訳しているんです。

“I want to play tennis.”「私はテニスをすることを欲する」→「私はテニスをしたい」

なので,“want to 動詞の原形の不定詞の部分は「~すること」という意味になっていないけど,名詞的用法になっているという点をしっかり覚えておいてください!

2.副詞的用法

次は「副詞的用法」についてです。そもそも副詞とは,名詞以外を修飾(詳しく)する役割があります。

先ほどは「~するために」という意味になると書きましたが,それ以外にももう1つ意味があるので,合計で2パターン解説していきます。

・「~するために」という理由を表すパターン

このパターンが最もよく見るパターンになります。なぜその行動をしたのかという理由を表現できます。実際に例文を見てみましょう。

“I went to the library to study English.”「私は英語を勉強するために図書館に行った」

この文では“to study English”が動詞の“went”を修飾して,図書館に行った理由を表しています。理由を表す場合は,文の最後の方にくっつけることが多いです。

・感情を表す形容詞+不定詞で,「その感情になった原因・理由」を表すパターン

では2つ目です。“happy”“sad”など感情を表す形容詞と不定詞を組み合わせると,なぜその感情になったのかという原因や理由を表現することができます。

意味は「~して」くらいで訳してあげれば大丈夫です。こちらも例文で確認しましょう。

“I was happy to see you.”「私はあなたに会えて嬉しかったです」

この文では,なぜ嬉しかったのかという理由を表しています。この場合,「~するために」と訳すと意味が通じなくなってしまいますね。

この2パターンはどちらも副詞的用法に該当しますが,意味の取り方が異なります。注意しましょう!

3.形容詞的用法

最後の「形容詞的用法」です。形容詞とは名詞を修飾(詳しく)する役割があるので,名詞が何をするための名詞なのか説明したいときに使います。

訳し方は「~するための」「~すべき」の2パターンがありますが,文章に応じてどちらを使うかは変えてあげてください。例文を見て確認していきましょう。

“I have a lot of things to learn.”「私は学ぶべきことがたくさんある」

“This is a place to play soccer.”「ここはサッカーをするための場所です」

まず①から見ていきましょう。“I have a lot of things”で「私はたくさんのことを持っている(がある)」という意味になります。

ではどんな“things(こと)”なのかを具体的に説明しているのが“to learn”になります。つまり「学ぶべきこと」となります。

この場合は「学ぶためのこと」と訳すよりは「学ぶべきこと」の方がしっくりきますね。

では➁の文です。“This is a place”「ここは場所です」という意味になりますね。

そしてどんな“a place(場所)”なのかを具体的に説明しているのが“to play soccer”で,「サッカーをするための場所」という意味になります。

ここでは「~すべき」で訳すと変になってしまいますね。

また,形容詞的用法で頻出の表現があるのでこちらも紹介します。

“something (anything) to 動詞の原形

この形はテストでも頻出の重要表現です。“something”“anything”はどちらも「何か」という漠然とした「もの」を表す代名詞です。

2つの違いは,普通の文のときは“something”を使い,疑問文のときは“anything”を使います。例文を挙げておきます。

“I want something to eat.”「私は何か食べ物が欲しい」

“Do you have anything to eat?”「あなたは何か食べ物を持っていますか」

直訳するなら「何か食べるためのもの」となりますが,普通は「食べ物」と訳します。”eat”の部分は別の動詞になっていることも多いです。

そしてこの表現ですが,もう1つポイントがあります。

“something”“anything”と不定詞の間に形容詞が挟まっていることも多いです。“something hot to drink”「何かあたたかい飲み物」といった形です。

この表現の何がポイントなのかというと,形容詞を置く位置,今回では”hot”の位置になります。

ふつう形容詞は修飾したい名詞の前に置きます。“beautiful picture”「美しい写真」みたいな形です。

しかし今回使われている“something”“anything”といった“-thing”で終わる名詞を修飾するときは,その単語の後ろに形容詞を置くという決まりがあります。

そのため“something hot to drink”“hot something to drink”としてしまうと×になります。また,不定詞を必ず使わないといけないわけではないので注意してください。

“something hot”で「あたたかい何か」という意味になります。

不定詞のまとめ

以上が不定詞の解説となります。覚えてほしい点をまとめます。
①不定詞には3つの用法がある。
“want”の後ろの不定詞は「名詞的用法」
③「副詞的用法」には2つの訳し方がある
④「形容詞的用法」では”-thing”を使った表現に注意

何か分からない点や他に解説してほしい点があれば,お気軽にコメントしてください!

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