中学2年生で習う 比較のうち同級比較を解説をしていきます!
文法問題,英文読解,リスニングと,あらゆる場面で登場する文法です。この機会にしっかりと理解していきましょう!
比較とは
「比較」とは言葉通り,「AとBでどちらの方が~」や,「〇〇の中で1番~」,「AとBは同じくらい~」のように,あるものが別のものと比べてどれくらいの状態・性質・様子なのかを表します。
つまり形容詞か副詞を使って表現します。
そして英語においては,「比較」の表現が以下の3つに分かれています。
1.2つのものを比べて,その差を表現する「比較級」
2.ある範囲の中で1番であることを表す「最上級」
3.2つのものが同じくらいのものであることを表す「同級比較」
この記事では3つ目の「同級比較」を解説していきます。ぜひ最後まで読んで,比較表現をマスターしていきましょう!
同級比較 文の作り方
まず同級比較の作り方からです。同級比較とはあまり聞き慣れない言葉だと思いますが,例えば「私は母と同じくらい背が高い」のように,2つのものが同じくらいの状態や様子であることを示す表現です。
では英文にするとどうなるでしょうか?
同級比較の文では比較級・最上級のときと異なり,その文で使う形容詞か副詞を変形させる必要がありません。
その代わりに,“as 形容詞・副詞 as”といった形で形容詞・副詞を”as”で挟んであげます。
ちなみに形容詞と副詞の何も付いていないもともとの形を「原級」と言います。
つまり英文は,“A as 原級 as B.”「AはBと同じくらい~」となります。
ルールはこれだけなので,あとは実際に例文で確認していきましょう!
同級比較の肯定文
まず同級比較の肯定文から確認していきます。以下の文章を英文にしていきましょう。
1.「私は母と同じくらい背が高い」
2.「このボールはあのボールと同じくらい大きい」
3.「彼女は彼と同じくらい速く走れる」
ではこれらの文を英文にしていきましょう。
1.まず「背が高い」は“tall”です。”tall”は形容詞で,主語の特徴を表したいので動詞はbe動詞を使います。
そして「私と母が同じくらい」という内容なので“tall”を”as”で挟んであげます。完成した英文は以下の通りです。
“I am as tall as my mother.”
2.これも1番と同じでボールの特徴なので“big”という形容詞とbe動詞を使って表現します。そして“big”を”as”で挟んであげます。
ここまでは先ほどと一緒なのですが,1点だけ注意するポイントがあります。
それは「このボール」と「あのボール」は“this ball”と“that ball”と表現せずに,“this ball”と“that one”と表現します。
英語というのは繰り返しを嫌う言語なので,今回でいう“ball”のような同じ単語を繰り返して使いません。必ず代名詞に置き換えます。
“one”は直前に出てきた名詞と同じ種類だけど別のものを指します。今回の文では「ボール」だけど「このボール以外の別のボール」ということです。
これらを踏まえて英文を作ると以下のようになります。
“This ball is as big as that one.”
3.最後の文は先ほどまでとは違って,動詞が“run”と一般動詞になります。ただ,文の作り方は特に変化しません。
「走れる」となっているので助動詞の“can”も使います。「彼女は速く走れる」は英文で“She can run fast.”となりますね。
そしてこの文の副詞”fast”を”as”で挟んであげます。完成した英文は以下の通りです。
“She can run as fast as he(him).”
2つ目の”as”の後ろは,本来は”he can run fast”と続くため,文法上正しいのは“he”ですが,会話上では目的格にすることが多いようなので“him”でもOKです。
同級比較の否定文
次に同級比較の否定文です。否定文の作り方は,その文で使われている動詞のルール通りです。
be動詞ならbe動詞に”not”を付け,一般動詞なら”don’t/doesn’t/didn’t”を主語や時制に合わせて使います。助動詞が含まれるなら助動詞に”not”を付ければOKですね。
英文にすると,“A not as 原級 as B.”となります。
日本語訳は,「AはBほど~ではない」となります。
つまりAとBには差があるという意味合いになります。そのため同級比較の否定文は,比較級の文に書き換えることが可能です。
このあたりを踏まえて,例文で確認していきましょう!
1.「私は母ほど背が高くない」
2.「このボールはあのボールほど大きくない」
3.「彼女は彼ほど速く走れない」
4.「父は母ほど早く起きない」
1.先ほどの「私は母と同じくらい背が高い」は“I am as tall as my mother.”です。
使われている動詞はbe動詞なので,”not”を付けて否定文にしてあげます。完成した英文は以下の通りです。
“I am not as tall as my mother.”
この文は,背の高さが「私<母」となっていることを表しています。つまり比較級で書き換えられます。
比較級の肯定文・否定文で書き換えると以下のようになります。
肯定文:“My mother is taller than I(me).”
否定文: “I am not taller than my mother.”
2.「このボールはあのボールと同じくらい大きい」は“This ball is as big as that one.”です。
使われている動詞はbe動詞なので,”not”を付けて否定文にしてあげます。完成した英文は以下の通りです。
“This ball is not(isn’t) as big as that one.”
この文は,大きさが「このボール<あのボール」となっていることを表しています。
比較級の肯定文・否定文で書き換えると以下のようになります。
肯定文:“That ball is bigger than this one.”
否定文: “This ball is not(isn’t) bigger than that one.”
3.「彼女は彼と同じくらい速く走れる」は“She can run as fast as he(him).”です。
助動詞が使われているので”,not”を付けて否定文にしてあげます。完成した英文は以下の通りです。
“She can not(can’t) run as fast as he(him).”
この文は,速さが「彼女<彼」となっていることを表しています。
比較級の肯定文・否定文で書き換えると以下のようになります。
肯定文:“He can run faster than she(her).”
否定文: “She can not(can’t) run faster than he(him).”
4.「父は母と同じくらい早く起きる」は“My father gets up as early as my mother.”です。
この文の動詞が一般動詞で,主語が三人称単数かつ現在形の話なので,“doesn’t”を付けて否定文にしてあげます。完成した英文は以下の通りです。
“My father doesn’t(does not) get up as early as my mother.”
そしてこの文も早さが「父<母」となっているため,比較級の肯定文・否定文で書き換えると以下のようになります。
肯定文:“My mother gets up earlier than my father.”
否定文: “My father doesn’t(does not) get up earlier than my mother.”
同級比較のまとめ
以上が同級比較の解説となります。覚えてほしい点をまとめます。
①「比較」は比較級・最上級・同級比較に分けられる
➁形容詞・副詞はもともとの形を「原級」という
③同級比較の作り方は形容詞・副詞を”as”で挟む
④同級比較の否定文は,比較級で書き換え可能
比較級や最上級,その他の応用表現はまた別の記事で解説しています。
何か分からない点や他に解説してほしい点があれば,お気軽にコメントしてください!
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