中3Here We Go! Let’s Read3 本文和訳①

Let's Read

光村図書 中学3年生 Here We Go! Let’s Read3の本文の日本語訳と重要箇所の解説です。

1992年,ブラジルのリオデジャネイロで地球サミットが開かれました。そこでスピーチをしたのは,なんとまだ12歳の少女セヴァンさんでした。12歳の少女が環境問題について行ったこのスピーチは世界を驚かせ,今でも「伝説のスピーチ」と言われています。

普段より文章は長めですが,読みごたえがあり,そして環境問題について考えるきっかけにもなると思います。12歳の少女が懸命に訴えているのを見ると,私たちも何か行動しなければと思うはずです。

本文が長いので2回に分けて解説していきます。では一緒に読んでいきましょう。

>中3Here We Go! Let’s Read1 本文和訳

>中3Here We Go! Let’s Read2 本文和訳

>中3Here We Go! Let’s Read3 本文和訳➁

Let’s Read3 本文と日本語訳

I am here to speak for all future generations to come.

「私はすべての将来の世代を代弁するためにここにいます。」

I am here to speak for starving children around the world.

「私は世界中の飢えに苦しむ子供たちを代弁するためにここにいます。」

I am here to speak for animals dying across this planet.

「私は地球上で死にかけている動物たちを代弁するためにここにいます。」

I am afraid to go out in the sun now because of the holes in the ozone layer.

「オゾン層に穴が空いているので,太陽の下で外に出るのが怖いです。」

I am afraid to breathe the air because I don’t know what chemicals are in it.

「空気の中にどんな化学物質が入っているか分からないので,息を吸うのが怖いです。」

And now we hear about animals and plants going extinct every day vanishing forever.

「そして今,私たちは毎日絶滅に向かっている,永遠に消えてしまう動物や植物のことを耳にします。」

Did you have to worry about these little things when you were my age?

「あなたたちが私の年齢の時,こういった小さなことを心配しなければなりませんでしたか?」

All this is happening before our eyes, and yet we act as if we have all the time we want and all the solutions.

「このすべてのことが私たちの目の前で起こっています。それにかかわらず,私たちはまるで好きなだけ時間があって,あらゆる解決策を持っているかのように行動しています。」

I’m only a child and I don’t have all the solutions, but I want you to realize, neither do you!

「私はまだ子どもで,あらゆる解決策を持っているわけではないですが,私はあなたたちに気づいてほしいのです。あなたたちも私と同じく解決策を持っていないのだと!」

You don’t know how to fix the holes in the ozone layer.

「あなたたちはオゾン層の穴のなおし方を知りません。」

You don’t know how to bring salmon back to a dead stream.

「あなたたちは死んだ川に鮭を戻す方法を知りません。」

You don’t know how to bring back an animal now extinct.

「あなたたちは今は絶滅した動物を戻す方法を知りません。」

And you can’t bring back the forests that once grew in areas that are now desert.

「そしてあなたたちは,今は砂漠になった地域にかつてあった森を元通りにすることはできません。」

If you don’t know how to fix it, please stop breaking it!

「なおし方が分からないなら,破壊するのをやめてください!」

Here, you may be delegates of your governments, business people, organizers, reporters, or politicians.

「ここにいるあなたたちは,政府の代表や経営者,組織の人間,記者または政治家かもしれません。」

But really you are mothers and fathers, brothers and sisters, aunts and uncles and all of you are somebody’s child.

「でも本当は,あなたたちは母であり父であり,兄弟であり姉妹であり,叔母であり叔父であり,そしてあなたたちみんなは誰かの子どもです。」

I’m only a child, yet I know we are all part of a family.

「私はまだ子どもですが,私たちはみんな家族の一員であることを知っています。」

I’m only a child, yet I know we should act as one single world toward one single goal.

「私はまだ子どもですが,私たちはたった1つのゴールに向かって,世界一体となって行動すべきだと知っています。」

In my country, we make so much waste.

「私の国では,大量のごみが作られます。」

We buy and throw away, buy and throw away.

「私たちは買っては捨て,買っては捨てを繰り返します。」

And yet northern countries will not share with the needy.

「それにもかかわらず,北部の国は貧しい人々に分け与えようとしません。」

Even when we have more than enough, we are afraid to lose some of our wealth, afraid to share.

「必要以上に持っているときでさえ,財産の一部を失うのを恐れ,分け与えるのを恐れます。」

重要語句

straving 「starve(飢える)の現在分詞形」

go out「外に出る」

ozone layer「オゾン層」

delegate「代表」

business people「経営者,起業家」

waste「ごみ,むだ」

enough「十分な」

be afraid to 動詞の原形「~するのが怖い」

because of~「~のため,~のせいで」

fix「を直す」

government「政府」

organizer「組織の人間」

throw away「捨てる」

wealth「富,財産」

Let’s Read3 重要事項の解説

I am here to speak for all future generations to come.

“speak for~”「~を代弁する」です。前に“to”がついているのでここは不定詞にもなっていて,「代弁するために」という副詞的用法で使われています。

>中2Here We Go! 「不定詞」

“to come”は名詞の後ろにつけてあげることで,「この先に来る,今後の」といった意味を名詞に持たせることができます。「この先に来るすべての未来の世代」といった意味になりますね。

I am here to speak for animals dying across this planet.

前半部分は先ほど説明した文と同じですね。

“dying”「死ぬ」という動詞“die”に”-ing”がついた現在分詞形です。ダイイングメッセージのダイイングですね。スペルに要注意です!

なぜ“-ing”をつけると“dying”というスペルになるのかは,説明が長くなってしまうので割愛します。気になった方は調べてみてください。

そして意味も「死ぬ」の進行形だから「死んでいる」ではなく,「死にかけている」といった意味になりますよ!

さらにこの文では,“animals”という名詞の直後“dying”が来ているので,文法としては「分詞」になります。

>中3Here We Go! 「分詞」

“across”「~を横切って,∼の至るところで」という前置詞“planet”「惑星」です。今回は“this planet”なので地球と訳しました。

I am afraid to breathe the air because I don’t know what chemicals are in it.

“breathe”はブリーズと発音し,意味が「息をする」です。“breath(息)”が動詞になったものですね。

“I don’t know what chemicals are in it”では「間接疑問文」が使われています。

>中3Here We Go! 「間接疑問文」

そして“chemical”「化学物質」で,“it”は直前に出てきた“the air”を指しています。

And now we hear about animals and plants going extinct every day ― vanishing forever.

“going extinct every day”の部分が「現在分詞」で,直前の“animals and planets”を修飾していますね。

>中3Here We Go! 「分詞」

“extinct”「絶滅した」という形容詞で,“go extinct”「絶滅する」という意味になります。今回も先ほどの“dying”と同じで「絶滅に向かっている」という意味合いとなります。

“vanish”「消える」という動詞です。

また,直前にある記号「―」「ダッシュ」といい,文の途中に別の文を挿入したり,前の表現を補足したりするときに使います。

今回は“going extinct”「絶滅に向かっている」つまり「永遠に消えていく」というように,絶滅を言い換えたような表現になっています。

All this is happening before our eyes, and yet we act as if we have all the time we want and all the solutions.

まず“and yet”「それなのに」となります。そして“as if~”「まるで~のように」という表現です。

“we have all the time we want”は直訳すると,「私たちは,自分たちが欲している時間すべてを持っている」となりますが,これだと意味が伝わりづらいですよね。簡単に言えば「時間が無限にある」というような感じです。

なので今回は「好きなだけ時間がある」と訳しました。文法としては「関係代名詞」が使われていますね。

>中3英文法「関係代名詞」

後半の“all the solutions”は直前の“all the time we want”“and”で繋がっているので,まとめると「私たちは好きなだけ時間があり,あらゆる解決策を持っている」となります。

I’m only a child and I don’t have all the solutions, but I want you to realize, neither do you!

“only”「~しか,たった」のような強調を示す副詞です。文章に応じて訳は柔軟に変えてあげてOKです。

また,“not all”という組み合わせで,「すべて~なわけではない」という部分否定になります。「まったく~ない」よりは弱い否定となり,少しニュアンスが違うので注意しましょう。

今回は「すべての解決策を持っているわけではない」となります。

“want 人 to 動詞の原形”「人に~してほしい」という表現です。並び替えなどでも頻出なので,必ず使いこなせるようにしましょう。“realize”「に気づく」という動詞です。

最後の“neither do you”否定文の同意を表す表現です。

否定文に対して「~もです」という風に同意したい場合は,“neither (助)動詞 主語”と言います。

(助)動詞の部分は,直前の否定文で使われていた(助)動詞によって以下のように変化します。

be動詞→be動詞(主語に合わせる)

一般動詞→do/does/did(主語と時制に合わせる)

助動詞→助動詞

have(has)→have(has) (主語に合わせる)

例文もいくつか挙げておきます。

I don’t like sushi. ― Neither do I.「私もです」

Ken didn’t come to the party. ― Neither did Tom.「トムもだよ」

Jane can’t swim. ― Neither can I.「僕もだよ」

これらを踏まえて,今回の文は「あなたたちも(私と同じで)解決策を持っているわけではない」という意味合いになります。

You don’t know how to bring salmon back to a dead stream.

まずこの文では「疑問詞+不定詞」が使われていますね。

“bring A back to B”「AをBに戻す」となり,“dead”「死んでいる」という形容詞,“stream”「小川」です。

And you can’t bring back the forests that once grew in areas that are now desert.

この文では「関係代名詞」が2回使われています。

1つ目は“the forests that once grew in areas”で,“that”以下が直前の“the forests”を修飾しています。“once”「かつて」という副詞です。

2つ目は“areas that are now desert”で,“that”以下が直前の“areas”を修飾しています。

>中3英文法「関係代名詞」

ちなみに「砂漠」という意味の“desert”は,アクセントが最初に来るので「ザート」と発音します。一方で食後に出される「デザート」は“dessert”と書き,「デート」と「ザ」を強く読みます。

I’m only a child, yet I know we should act as one single world toward one single goal.

“yet”現在完了「まだ,もう」という意味でよく使われますが,“but”と同じ「しかし」という意味もあります。

“as”「~として」“toward”「~の方へ」という前置詞です。“one single”「たった1つの」のように,1つをより強調した表現になっています。

And yet northern countries will not share with the needy.

“northern”「北の」という形容詞です。反対の言葉は“southern(サザン)”ですね。

“needy”「貧しい」という形容詞で,“the needy”「貧しい人々」となります。

これは高校内容なのですが,“the 形容詞”「~な人々」という意味にすることができます。今回はこの表現が使われています。

Let’s Read3 まとめ

以上がLet’s Read3その1の日本語訳となります。

かなり長くなってしまいましたが,重要な表現も多く,文法の復習にもなります。

また,内容としても非常に刺さるものがある内容だと思います。繰り返し音読をして,しっかり内容と表現を掴んでいきましょう!

残りの文章は次の記事で解説しますので,そちらをご覧ください!

>中3Here We Go! Let’s Read3 本文和訳➁

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