中学3年生の理科で習うイオンですが、多くの人がつまずく原因は、「イオン式が覚えられていないこと」に尽きます。
「名前を見てイオン式が書ける」「イオン式を見て名前が言える」「陽イオンと陰イオンを組み合わせて化学式を作れる」という基本ルールさえマスターすれば、イオンは確実に得点源になります。
今回は、絶対に覚えておくべきイオン式から、テストによく出る電離式の作り方までを50本ノック形式でまとめました。問題はPDFで印刷できるので、何度も繰り返し練習しましょう!
問題
大問1
(1) 物質をつくる基本的な粒子を何というか。
(2) (1)の中心にある、+の電気を帯びた部分を何というか。
(3) (2)のまわりを動いている、-の電気をもつ粒子を何というか。
(4) 原子が電子を失って、+の電気を帯びた粒子を何というか。
(5) 原子が電子を受け取って、-の電気を帯びた粒子を何というか。
大問2
次のイオンをイオン式で表しなさい。
(6) 硫酸イオン (7) 水素イオン (8) ナトリウムイオン
(9) マグネシウムイオン (10) 銅イオン (11) 亜鉛イオン
(12) バリウムイオン (13) 塩化物イオン (14) 水酸化物イオン
(15) 炭酸イオン (16) アンモニウムイオン
次のイオンの名称を答えなさい。
(17) K⁺ (18) Ag⁺ (19) Ca²⁺
(20) Al³⁺ (21) NO₃⁻ (22) S²⁻
大問3
イオンの分類について答えなさい。
(23) 水素イオンやナトリウムイオンのように、+の電気を1つだけ帯びたイオンをまとめて何というか。
(24) マグネシウムイオンや銅イオンのように、+の電気を2つ帯びたイオンをまとめて何というか。
(25) 塩化物イオンや水酸化物イオンのように、-の電気を1つだけ帯びたイオンをまとめて何というか。
(26) 酸化物イオンや硫化物イオンのように、-の電気を2つ帯びたイオンをまとめて何というか。
大問4
次の陽イオンと陰イオンが結びついてできる物質の「化学式」を書きなさい。
(27) ナトリウムイオン(Na⁺)と塩化物イオン(Cl⁻)
(28) マグネシウムイオン(Mg²⁺)と塩化物イオン(Cl⁻)
(29) 銅イオン(Cu²⁺)と塩化物イオン(Cl⁻)
(30) カルシウムイオン(Ca²⁺)と酸化物イオン(O²⁻)
(31) バリウムイオン(Ba²⁺)と硫酸イオン(SO₄²⁻)
(32) カルシウムイオン(Ca²⁺)と水酸化物イオン(OH⁻)
(33) アルミニウムイオン(Al³⁺)と酸化物イオン(O²⁻)
大問5
次の物質を構成する「陽イオン」と「陰イオン」を、それぞれイオン式で答えなさい。
(34) 塩化ナトリウム(NaCl)
(35) 水酸化バリウム(Ba(OH)₂)
物質に含まれるイオンの割合について答えなさい。
(36) 塩化マグネシウム(MgCl₂)には、Mg²⁺とCl⁻が何対何の割合で含まれているか。最も簡単な整数比で答えなさい。
(37) 酸化アルミニウム(Al₂O₃)には、Al³⁺とO²⁻が何対何の割合で含まれているか。最も簡単な整数比で答えなさい。
(38) 陽イオンと陰イオンが結びついて物質ができるとき、物質全体の電気はどうなっているか。「+」「-」「電気を帯びていない」のいずれかで答えなさい。
大問6
(39) 水に溶かしたとき、その水溶液が電流を通す物質を何というか。
(40) 水に溶かしても、その水溶液が電流を通さない物質(砂糖やエタノールなど)を何というか。
(41) 電解質が水に溶けて、陽イオンと陰イオンに分かれることを何というか。
次の物質が水の中で分かれるようすを「電離式(イオン式を用いた式)」で表しなさい。
(42) 塩化ナトリウム(NaCl)
(43) 塩化水素(HCl)
(44) 水酸化ナトリウム(NaOH)
(45) 塩化銅(CuCl₂)
(46) 硫酸(H₂SO₄)
大問7
(47) 塩化銅水溶液を電気分解したとき、水溶液中の銅イオンは電極のどちら(陽極・陰極)に移動するか。
(48) 塩化銅水溶液を電気分解したとき、水溶液中の塩化物イオンは電極のどちら(陽極・陰極)に移動するか。
(49) 物質がもつ化学エネルギーを、化学変化によって電気エネルギーに変換して取り出す装置を何というか。
(50) ダニエル電池において、亜鉛板と銅板のうち、電子を放出して(とけ出して)-極になるのはどちらか。

解答と解説
大問1
(1) 原子
(2) 原子核
(3) 電子
(4) 陽イオン
(5) 陰イオン
大問2
(6) イオン
(7) H⁺
(8) Na⁺
(9) Mg²⁺
(10) Cu²⁺
(11) Zn²⁺
(12) Ba²⁺
(13) Cl⁻
(14) OH⁻
(15) CO₃²⁻
(16) NH₄⁺
(17) カリウムイオン
(18) 銀イオン
(19) カルシウムイオン
(20) アルミニウムイオン
(21) 硝酸イオン
(22) 硫化物イオン
大問3
(23) 1価の陽イオン
(24) 2価の陽イオン
(25) 1価の陰イオン
(26) 2価の陰イオン
大問4
(27) NaCl
【解説】Na⁺とCl⁻は1:1の割合で結びつくので、そのままくっつけます。
(28) MgCl₂
【解説】Mg²⁺(+が2つ)に対して、Cl⁻(-が1つ)は2個必要になるため、右下に小さく「₂」をつけます。
(29) CuCl₂
【解説】(28)と同じく、Cu²⁺(+が2つ)に対してCl⁻が2個必要になります。
(30) CaO
【解説】Ca²⁺(+が2つ)とO²⁻(-が2つ)なので、1:1の割合でぴったり電気が打ち消し合います。
(31) BaSO₄
【解説】Ba²⁺とSO₄²⁻も、+2と-2なので1:1で結びつきます。
(32) Ca(OH)₂
【解説】OH⁻のような「多原子イオン」が2つ以上必要なときは、必ずカッコをつけて (OH)₂ と書きます。
(33) Al₂O₃
【解説】Al³⁺(+3)とO²⁻(-2)の電気を合わせるため、最小公倍数の「6」にして考えます。Al³⁺が2個、O²⁻が3個で結びつきます。
大問5
(34) Na⁺、Cl⁻
【解説】塩化ナトリウム(食塩)は、ナトリウムイオンと塩化物イオンが結びついてできています。
(35) Ba²⁺、OH⁻
【解説】水酸化バリウムは、バリウムイオンと水酸化物イオンが結びついてできています。
(36) 1:2
【解説】化学式「MgCl₂」の右下の数字が、イオンの個数の割合を表しています。Mgが1個に対して、Clが2個です。
(37) 2:3
【解説】化学式「Al₂O₃」を見ると、Alが2個に対してOが3個結びついていることがわかります。
(38) 電気を帯びていない(中性)
【解説】陽イオンの+の電気と、陰イオンの-の電気が合計で「0」になるように結びついているためです。
大問6
(39) 電解質
【解説】塩化ナトリウムや塩化水素などが電解質です。
(40) 非電解質
【解説】砂糖水やエタノール水溶液は、イオンに分かれないため電流が流れません。
(41) 電離
【解説】電離をイオン式で表したものを「電離式」といいます。
(42) NaCl ➞ Na⁺ + Cl⁻
【解説】物質が陽イオンと陰イオンに分かれる様子を式にします。
(43) HCl ➞ H⁺ + Cl⁻
【解説】塩化水素(気体)が水に溶けたものが「塩酸」です。
(44) NaOH ➞ Na⁺ + OH⁻
【解説】「水酸化〜」という物質には、必ず水酸化物イオン(OH⁻)が含まれています。
(45) CuCl₂ ➞ Cu²⁺ + 2Cl⁻
【解説】Cl⁻が2個できるため、「Cl₂⁻」ではなく「2Cl⁻」と書くのがポイントです。
(46) H₂SO₄ ➞ 2H⁺ + SO₄²⁻
【解説】水素イオン(H⁺)が2個できるため、前には「2H⁺」と書きます。SO₄全体で1つのイオンです。
大問7
(47) 陰極
【解説】銅イオン(Cu²⁺)は+の電気を帯びているので、逆の電気をもつ陰極(-極)に引き寄せられます。
(48) 陽極
【解説】塩化物イオン(Cl⁻)は-の電気を帯びているので、逆の電気をもつ陽極(+極)に引き寄せられ、塩素ガスになります。
(49) 電池(化学電池)
【解説】化学変化を利用して電気を取り出す装置全般を電池といいます。
(50) 亜鉛板
【解説】ダニエル電池では、亜鉛(Zn)が電子を放出して亜鉛イオン(Zn²⁺)になってとけ出します。電子を出す方が「-極」になります。
【中学3年生・化学】イオン 練習問題 基礎編 50本ノック まとめ
お疲れ様でした!
この50問がスラスラ解けるようになれば、イオンの基礎は完璧です。第3章の「化学式を作る」問題や、第4章の「電離式」は、パズルのようにルールが決まっています。「+と-の電気の合計をゼロにする」「右下の小さな数字はイオンの個数を表す」というポイントを意識しながら復習してみてくださいね。
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