今回は敬語に関する応用問題を50問用意しました。
実際の定期テストや高校入試では、単に「敬語の種類を答える」だけでなく、以下のような実戦的な問題がよく出題されます。
- 「この敬語は誰に対する敬意を表しているか?」
- 「身内(自分の家族や会社の人)と、外の人とで敬語をどう使い分けるか?」
- 「文章中の間違った敬語表現(二重敬語など)を正しく直せるか?」
こうした問題は、「誰の動作か」「誰を高めたいのか」をしっかり意識しないと解くことができません。
「敬語はバッチリ!」という人も、ぜひこの50本ノックで自分の実力を試し、文法問題の確実な得点源にしていきましょう!
問題と解答は以下からPDFで印刷できます。
【中学2年生向け】敬語 練習問題 50本ノック Part2
大問1:次の文の太字の敬語は、誰に対する敬意を表しているか答えなさい。
(1) お客様が店長にお話しになる。
(2) 私は先輩にご挨拶を申し上げる。
(3) 社長が部長に資料をくださった。
(4) 私がお年寄りの荷物をお持ちする。
(5) 先生が私の作文をご覧になる。
(6) 兄が社長の部屋へ伺う。
(7) 母が担任の先生にお目にかかる。
(8) 部長が私たちに写真をお見せになる。
(9) おじいさんがお手紙をお読みになる。
(10) 私が先生からお便りをいただく。
大問2:次の場面において、( )に入る最も適切な言葉をア〜エから選びなさい。
(11) あなたが先輩に、先生が明日の部活に来ることを伝える場面。
「明日の部活には先生も( )そうです。」
ア.来る イ.いらっしゃる ウ.参る エ.伺う
(12) あなたがお客様に、自分の会社の社長が後で来ることを伝える場面。
「後ほど、私どもの社長が( )。」
ア.お見えになります イ.いらっしゃいます ウ.参ります エ.お越しになります
(13) 取引先の人に、自分がもらった資料を読んだことを伝える場面。
「いただいた資料を( )。」
ア.読みました イ.ご覧になりました ウ.拝見しました エ.お読みになりました
(14) 先生に、先生が書いた本を読んだことを伝える場面。
「先生のご本を( )。」
ア.読みました イ.ご覧になりました ウ.拝見しました エ.読まれました
(15) 電話で、自分の母が外出していることを相手(先生)に伝える場面。
「母はただいま( )。」
ア.お出かけになっています イ.外出しております ウ.外出されております エ.いらっしゃいません
(16) 電話で、相手(先輩)が不在のとき、先輩の家族に伝言を頼む場面。
「先輩に( )ください。」
ア.お伝え イ.申し伝えて ウ.おっしゃって エ.申して
(17) 先生の意見を聞きたい場面。
「先生はどのようにお考えに( )。」
ア.なりますか イ.拝聴しますか ウ.存じますか エ.申されますか
(18) お客様に自分のお店に来てもらうように頼む場面。
「ぜひ、当店に( )。」
ア.お越しください イ.伺ってください ウ.参ってください エ.拝見してください
(19) お客様に、担当者(自分の同僚)が戻るまで待つように伝える場面。
「担当が戻るまで少々お待ち( )。」
ア.ください イ.します ウ.なさいませ エ.いたします
(20) 先生に、自分が明日の準備をすることを申し出る場面。
「明日の準備は私が( )。」
ア.おやりになりますか イ.なさいますか ウ.いたしましょうか エ.されますか
大問3:次の会話の( )に入る、最も適切な敬語を答えなさい。
【学校での会話】
生徒「先生、明日の授業について( 21:聞く )たいことがあります。」
先生「何ですか。」
生徒「明日は先生のところへ何時に( 22:行く )ばよろしいでしょうか。」
先生「9時に来てください。持ってくるものは( 23:知っている )か。」
生徒「はい、( 24:知っている )。」
先生「では、お待ちしています。」
生徒「はい、では明日9時に( 25:行く )ます。」
【電話での会話】
生徒「もしもし、私、山田と( 26:言う )が、田中先生は( 27:いる )でしょうか。」
先生の家族「田中は今、出かけて( 28:いる )よ。」
生徒「そうですか。では、また後でこちらからお電話( 29:する )と( 30:言う )ください。」
大問4:次の文の敬語の誤りを、適切な敬語表現に直しなさい。
(31) 先生が私の作文を拝見しました。
(32) 先生、こちらの本を読まさせていただきます。
(33) (自分の親について先生に)母が先生によろしくとおっしゃっていました。
(34) お客様が申されました。
(35) (先生に)先生もコーヒーをいただきますか。
(36) 私は先生の絵を拝見なさいました。
(37) (自分の行動について)私が先生の荷物をお持ちになられます。
(38) 田中先生はただいま参られています。
(39) 私はお客様にそのことをおっしゃいました。
(40) 私は校長先生のお話を拝聴されました。
大問5:次の文の「二重敬語」を、正しい敬語表現に直しなさい。
(41) 先生がおっしゃられる。
(42) 先生がお読みになられる。
(43) 先生がお帰りになられる。
(44) 社長がご覧になられる。
(45) 先生が授業にお越しになられました。
大問6:次の( )内の状況において、カッコ後の「 」のセリフの敬語表現が「適切」か「不適切」か答えなさい。
(46) (私が友達に)「明日、先生がいらっしゃるよ。」
(47) (私が先生に)「明日、友達がいらっしゃいます。」
(48) (私がお客様に)「部長の田中は、すぐにお戻りになります。」
(49) (私が母に)「校長先生が、母さんに会いたいとおっしゃっていたよ。」
(50) (私が妹に)「お母さんが、あなたに本をくださったよ。」
【解答・解説編】
大問1:次の文の太字の敬語は、誰に対する敬意を表しているか答えなさい。
(1) お客様(「お話しになる」は尊敬語。動作主であるお客様を高める)
(2) 先輩(「申し上げる」は謙譲語。動作の向かう先である先輩を高める)
(3) 社長(「くださる」は尊敬語。動作主である社長を高める)
(4) お年寄り(「お持ちする」は謙譲語。荷物を持つ相手であるお年寄りを高める)
(5) 先生(「ご覧になる」は尊敬語。動作主である先生を高める)
(6) 社長(「伺う」は謙譲語。動作の向かう先である社長を高める)
(7) 担任の先生
(8) 部長
(9) おじいさん
(10) 先生(「いただく」は謙譲語。もらう相手である先生を高める)
大問2:次の場面において、( )に入る最も適切な言葉をア〜エから選びなさい。
(11) イ
(12) ウ(身内である社長の動作には謙譲語・丁重語を使う)
(13) ウ
(14) ウ(先生の書いた本なので、自分の「見る(読む)」動作をへりくだる「拝見する」が適切)
(15) イ(身内の動作に尊敬語は使わない。「おる」は謙譲・丁重語)
(16) ア
(17) ア
(18) ア
(19) ア
(20) ウ
大問3:次の会話の( )に入る、最も適切な敬語を答えなさい。
(21) 伺い(または お聞きし)
(22) 伺え(または 参れ)
(23) ご存じです
(24) 存じております(または 存じ上げております)
(25) 伺い(または 参り)
(26) 申します
(27) いらっしゃる(または おいでになる)
(28) おります
(29) いたします(または します)
(30) お伝え
大問4:次の文の敬語の誤りを、適切な敬語表現に直しなさい。
(31) 先生が私の作文をご覧になりました。(「拝見する」は自分の動作に使う謙譲語)
(32) 先生、こちらの本を読ませていただきます。(「読まさせる」はさ入れ言葉の誤用)
(33) 母が先生によろしくと申しておりました。(身内の動作に尊敬語は使わない)
(34) お客様がおっしゃいました。(「申す」は謙譲語)
(35) 先生もコーヒーを召し上がりますか(またはお飲みになりますか)。(「いただく」は謙譲語)
(36) 私は先生の絵を拝見しました。(「なさる」は尊敬語のため自分の動作には使わない)
(37) 私が先生の荷物をお持ちします(またはお持ちいたします)。
(38) 田中先生はただいまいらっしゃいます(またはおいでになります)。(「参る」は謙譲語)
(39) 私はお客様にそのことを申し上げました(または申しました)。(「おっしゃる」は尊敬語)
(40) 私は校長先生のお話を拝聴しました。(「拝聴する」は自分の動作なので、尊敬の「される」はつけない)
大問5:次の文の「二重敬語」を、正しい敬語表現に直しなさい。
(41) 先生がおっしゃる。
(42) 先生がお読みになる。
(43) 先生がお帰りになる。
(44) 社長がご覧になる。
(45) 先生が授業にお越しになりました。
※(41)〜(45)は、尊敬語にさらに尊敬の助動詞「れる・られる」を重ねてしまった二重敬語の誤りです。
大問6:次の( )内の状況において、カッコ後の「 」のセリフの敬語表現が「適切」か「不適切」か答えなさい。
(46) 適切(第三者である先生を高めているため正しい)
(47) 不適切(先生に対して、自分の対等な身内である友達を高めるのは不自然。「来ます」などが適切)
(48) 不適切(社外の人に対し、身内である部長に尊敬語「お戻りになる」を使うのは誤り。「戻ります」「参ります」が適切)
(49) 適切(身内同士の会話において、目上の第三者である校長先生を高めているため正しい)
(50) 不適切(身内同士の会話で、母の動作に尊敬語「くださる」を使うのは不自然。「くれたよ」が適切)
【中学2年生向け】敬語 練習問題 50本ノック Part2 まとめ
お疲れ様でした!
「身内の動作に尊敬語を使ってしまう」「自分の動作なのに尊敬語を使ってしまう」というのは、大人でもよくやってしまう敬語の代表的な間違いです。
敬語の使い分けに迷ったときは、「誰がする動作なのか」「その動作によって誰を高めたい(誰に敬意を払いたい)のか」を冷静に考えるのがポイントです。また、学校の外の人(お客様など)と話すときは、自分の家族だけでなく「会社の先輩」や「同じ学校の先生」など、自分の身内側の人間の動作はへりくだって表現する(謙譲語を使う)というルールも覚えておきましょう。
間違えてしまった問題は解説を何度も読み返し、「なぜこの敬語になるのか」を言葉に出して練習してみてくださいね!
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